サイバーリーズンのロゴはフクロウをかたどったものですが、このロゴにはちょっとしたこだわりが込められています。世界各国に点在する弊社のオフィスでは、ペインティングデザイン、ポスター、マグネットの備品など、さまざまなかたちでこのロゴを目にすることができます。さらに、ある業界のイベントでは特別に、この愛すべきフクロウのロゴを巨大なレゴブロックの造形物として再現しました。これは現在、ボストンにある本社の会議室に飾られています。

お客様からよく受ける質問があります。ロゴの候補となるシンボルや動物が様々あるなかで、ブルーのフクロウのデザインがサイバーリーズンとそのサイバーセキュリティアプローチを表現するのに最もふさわしいと判断した理由や経緯を尋ねられるのです。答えを得るべく、我々は、クリエイティブ担当バイスプレジデントのIlan Drayを訪ねました。ロゴの制作当時、Ilanは、デジタルデザインエージェンシー、Inkod Hypera社の共同創業者兼クリエイティブディレクターの職にありました。そして、このInkod Hypera社が、サイバーリーズンのフクロウのロゴをデザインしたのです。

まだサイバーリーズンが創業間もないスタートアップ企業であったころ、創業者たちは、そのサイバーセキュリティアプローチが他に類のないものであることを理由に、サイバーリーズンが業界のリーダー企業になると確信していました。そして、サイバーリーズンが実際に成長を成し遂げるためには、インパクトがあり一目でサイバーリーズンのものとわかる、サイバーリーズンの価値を体現したロゴが必要でした。そんなときに我々は、Ilanと出会ったのです。

サイバーリーズンがロゴの作成を依頼したとき、Ilanはまず、数日をかけて弊社チームの様々なメンバーとディスカッションを行いました。サイバーセキュリティのエキスパートが直面している課題を知ったIlanは、サイバーリーズンのCISOやセキュリティアナリストは、言わば「セキュリティ分野のスーパーヒーロー」であると認識するにいたります。そしてその結果、スーパーヒーローのアイデアが、Ilanのロゴ作成のインスピレーションを支える不可欠の要素となったのです。

Ilanは次のように述べています。「防御シールドを思わせるスーパーマンの”S”のロゴのような強力なイメージのアイコンを求めていましたが、同時に、ダークヒーローのバットマンが持つ特徴も盛り込みたいと考えていました」

そして、こう付け加えています。「このような初期のコンセプトから、ブルーとブラックのカラーを組み合わせたアイデアが生まれた背景をご理解いただけると思います」

サイバーリーズンが従来とは異なるサイバーセキュリティのアプローチを追求し、業界のリーダー企業となることを目指しているのを、サイバーリーズンの共同創業者たちの会話を通じて知ったIlanは、「強い存在感のある」シンボルアイコンをもとにロゴをデザインする必要があると思うにいたりました。

Ilanは次のように語っています。「フクロウをアイコンに使うというアイデアは、当初より明確に考えとしてありました。コウモリをアイコンに使うのではと考えた人もいたようですが、私には、コウモリはあからさま過ぎる選択だと思えたのです。そして、スタートアップに必要な親しみやすさが足りないと感じました。また、多くの文化で、コウモリはネガティブなイメージがあります。それで、フクロウをアイコンに使うことにしたのです。暗闇でもモノが見え、獲物を捕らえることができるといったように、コウモリと共通の能力も多く備えています。しかも、フクロウは多くの文化で、知恵の象徴とされています」

さらにIlanは、ワシと同じフクロウの特徴に魅力を感じていました。どちらも、高速で滑空して獲物を捕らえる能力に長けた猛禽類の仲間なのです。そして、この点は弊社のチームにも好評でした。サイバーリーズンのテクノロジーが攻撃をすばやく検知して撃退できるよう構築されているからです。

Ilanが次に取りかかったのはフクロウについての調査でした。「フクロウの種類がいかに多く、またそれぞれがいかに異なった姿をしているのかを知って非常に興味をそそられました」とIlanは振り返っています。サイバーリーズンのロゴはアオバズクのように見えるかもしれませんが、Ilanがアイコンとしてイメージしていたのはアメリカワシミミズク(学名:Bubo virginianuss)です。

Ilanによれば、「獲物を狙って滑空しているときにアメリカワシミミズクの顔は、その角によって、完全な対称型の矢の形に見える」といいます。

サイバーリーズンのテクノロジーでは、顧客が直面している巧妙化した悪意のある活動を直接のターゲットにしているため、このようなアイコンの導入は、弊社に大きなプラスの効果をもたらしています。

ロゴの最終デザインを決定するにあたってIlanは、彼が賞賛の意味で「ヤバイ」と表現するフクロウの顔だちを強調する作業に、長い時間と日数をかけて重点的に取り組んでいます。「子どもじみた顔つきや、あまりにいかめしい顔つきのロゴにはしたくありませんでした。そして、時間の経過に耐え得る格式の高いスマートな顔立ちにしなければならないと、わかっていました」とIlanは述べています。

こうして、Ilanが長い時間と労力をかけて生まれたのが、ブルーのフクロウのロゴなのです。このロゴは、シンボルとしての効果に優れ、すぐにサイバーリーズンのものとわかり、サイバーリーズンの価値と強さを表しています。

このプロジェクトでは、Ilanの献身と努力が大いに実を結びました。サイバーリーズンのフクロウのロゴは、最先端のサイバーセキュリティのシンボルとしてグローバルに認知されています。米国、ヨーロッパ、日本のオフィスにおいて、このロゴはさまざまなかたちで使用され、親しまれています。たとえば、ミント菓子やノートブックにこのロゴを使ったノベルティがあります。

また、Tシャツはもちろんのこと、ソックスやベビーウェア、フードトラックにもこのロゴが描かれ、このフクロウの形をしたケーキも作られています。ちなみに日本のオフィスでは、このブルーのフクロウを「はんと(Hunt)くん」のニックネームで呼んでいます。次はどこでこのフクロウのロゴに出会えるのか、期待は尽きません。